蛤の貝殻ともに御祈祷して頂きました。
京都醒ヶ井住吉神社は、
平安時代後期に、後白河天皇の勅旨を受け、和歌の守護神として摂津国住吉大社より、藤原俊成卿の邸宅に勧請された新住吉社が起源です。
応仁の乱により衰退しましたが、御神体のみ災を逃れ、永禄11年、正親町天皇(←麒麟がくる、では坂東玉三郎が演じています。)の勅旨により現在地へ遷座され現在に至ります。
藤原俊成の子ども達といえば、藤原定家と建春門院中納言。
建春門院中納言(健御前)が女房時代の建春門院の御所の様子を記した回想録『たまきはる』には、在りし日に、貝覆い遊びを楽しんだことが書かれてあり、平安時代の貝覆いの遊びについて知ることが出来る貴重な資料です。
とも藤では、醒ヶ井住吉神社様で、毎年、蛤の貝殻ともに御祈祷をしていただいております。
この神社の界隈は父の生家のすぐ近くということもあり、私も2歳から小学校に入るまでの数年、暮らしていました。
蛤の御霊を鎮めるとともに貝殻を取り扱っている私たちの穢れもお祓いして頂き、また一年、蛤の貝殻の洗浄に励みたいと思います。
この度、とも藤の貝合わせの彩色をしております画家 佐藤潤の作品『月次絵』を無事にお納めすることが出来ました。
皆皆さまに心より御礼申し上げます。
かが万グループは懐石、鮨、天ぷら、おでん、お茶事、茶懐石など様々に展開されており8店舗あります。
今回の月次絵は、横幅3メートル。日本の歳時記が描かれています。
是非ご覧ください。
10月16日は映画『みをつくし料理帖』の公開日です。
とも藤には、すでに劇中に登場する「鼈甲珠」をつくりました!という方からご連絡をいただいております。
映画、みをつくし料理帖の劇中の蛤貝殻は、とも藤のものです。
小皿としてお使いいただけるよう、洗浄、殻皮をとっています。
劇中の貝殻のサイズは8.5〜8.8センチです。一個あたり税込2200円です。
送料、お振込み手数料別途必要です。
劇中と同じ白黒柄は在庫がわずか(10個くらい)ですので、同じことをしてみたい方は、是非お急ぎくださいませ。
この写真の貝殻はメルカリで販売中です。
ご連絡はインスグラムDM、
Facebookメッセンジャー、
HPからのメールにてご対応しております。
とも藤の10月、11月のテーマは「婚礼と縁結び」です。
夏に撮影をした昭和きもの愛好会様の動画が完成しております。。
結納の魅力に付いてお話をさせて頂いております。
『いにしえより学ぶ 新しい婚礼スタイルの提案』
結納ってなんだろう、そもそも必要なの?
と思っている方は是非ご参考にしてください。
阪急うめだ本店コトコトステージ71にて開催されましたコトコトライブにて、お月見のお話と貝合わせ遊びのデモンストレーションをさせて頂きました。
ご来場くださいました皆様誠に有り難うございました。
阪急梅田店での展覧会に出展致します。
10月にはトークライブをしますのでぜひお立ち寄りくださいませ。
『月を愛でて、月と遊ぶ』
阪急うめだ本店7階
コトコトステージ71
令和2年9月23日(水曜日)〜
10月6日(火曜日)
コトコトライブにてトークライブを行ないます。
10月3日(土曜)
10月4日(日曜)
各日午後2時から(40分)
無料
粘土でつくる月見団子をご紹介しています。
雛道具の三宝にのせて、貝合わせと一緒にお楽しみにください。
五節句のひとつ「重陽」。気軽に楽しんで頂けるようご紹介しています。
重陽の節句 菊花を楽しむ
とも藤 佐藤朋子
9月9日は菊花を楽しむ重陽(ちょうよう)の節句。菊に長寿を願います。今年、とも藤では「着せ綿」2種と茱萸嚢(しゅゆのう)を準備し、菊花酒を楽しむ為の盃を飾りました。
着せ綿は本来、真綿で色は白、赤、黄の3色を用意します。真綿(まわた)は蚕の繭からつくられた繊維で絹です。木綿が伝わるまで綿と言えば真綿でした。
とも藤では手芸用品店で購入した羊毛をつかって着せ綿風につくりました。1つは片木に並べ、もう1つは菊の花に被せます。被せるのは菊の夜露を真綿に移したもので顔や身体を拭うと長寿になると言われているからです。
重陽は五節句の中でも、正月(人日じんじつ)、上巳、端午、七夕にくらべて知名度の低い節句です。私も子供の頃は重陽を知りませんでした。菊の花に長寿を願う、菊花酒を楽しむというのはどちらかというと大人向きの節句のように思います。
数字には陰と陽があり、偶数が陰、奇数が陽です。1桁の数字で一番大きな奇数が9であり、9月9日は「陽の数字が重なる」ことからこの日の節句は「重陽」と呼ばれています。
「源氏物語」や「枕草子」にも重陽について書かれているように平安時代、宮中では儀式として貴族達によって様々に楽しまれていました。鎌倉時代以降一旦廃れたものの、宮中ではかわらず行なわれていたようです。江戸時代に正式に五節句の1つになると、菊を楽しむ節句として武家から庶民まで盛んに行なわれるようになりました。
江戸時代の重陽では「後の雛」として3月にしまった人形を虫干しもかねて再び飾ったそうで、近年この習わしを復活しようというムーブメントがあります。とも藤でもお雛様を飾っています。
さて、茱萸嚢についてもご紹介したいと思います。春先に咲く山茱萸(さんしゅゆ)という花があります。私はこの花が好きで、毎年楽しみにしています。優しい黄色の花です。
山茱萸は秋になるとグミに似た赤い実を付けます。この枝が中国では縁起が良いもので、茱萸嚢には赤い実がついたこの枝と菊の花を指し、袋のなかにはお香として「呉茱萸」を入れます。「呉茱萸」は漢方にも用いられ厄よけの意味合いもあります。平安時代には重陽の日の前日に御帳の柱に5月に掛けた真の薬玉と架け替えました。
あでやかな菊の魅力は人を惹きつけるものですが、若い頃にはあまりわからず、葬儀や法事などを連想する古めかしい花の印象でした。今では雛道具にたっぷりと描かれた菊を好み、菊の花弁が織りなす優雅な佇まいに胸がときめきます。