貝合わせ 貝覆い とも藤

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カテゴリ:開催中・開催予定のイベント

心游舎のfacebookにて

2020.5.20  コラム, 開催中・開催予定のイベント 

2020年5月 この度、彬子女王殿下が総裁を務めておられる一般社団法人「心游舎」様のfacebookにコラムを書かせて頂きました。

心游舎
https://shinyusha.or.jp/

海と蛤と私たち

貝合わせ貝覆いとも藤
佐藤朋子

こんにちは。私は蛤の貝殻を扱う仕事をしています。蛤の貝殻を仕入れて、表面にへばりついている殻皮という皮を剥がし、身と蓋をつなげている蝶番を外して、一つ一つサイズを計り、表面の色や柄別に木箱に仕舞います。棚には何千個も蛤の貝殻がありますよ。
 
 蛤の貝殻を買う人は絵画教室や書道教室などの先生や生徒の方、美術館や博物館の方もいます。皆さん「貝合わせ」という工芸品を創る為に買われるのです。

 もともと「貝合わせ」とは平安時代に貴族のお姫様達が遊ばれていた遊戯(あそび)です。古い時代には海で拾った貝殻を「洲浜」という磯や浜辺をかたどった物の上に置いて、海の景色をミニチュアで造り、その造った物に合わせた和歌を詠み合って遊んでおられました。平安時代の終わり頃から江戸時代までは蛤の貝殻を円形に並べて遊ぶ「貝覆い」という遊びもありました。長い年月の中でこの「貝覆い」という遊びともともとあった「貝合わせ」の名前が混ざって、今では「貝覆い」の遊びのことを「貝合わせ」と言っています。

 さて、蛤についてご紹介しましょう。蛤はあさりなどと同じ二枚貝。鉄分や亜鉛が豊富ですので貧血予防に効くと言われています。形はおにぎりに似た三角形。内側には人間の歯と同じように歯があります。この歯の部分はとても複雑に噛み合っているので、他の蛤の貝殻とは噛み合いません。このことから「縁結び」「良縁」「夫婦円満」といった縁起物として「貝合わせ」をお嫁入りに持って行くようになりました。「貝合わせ」は「貝桶」という六角形や八角形の形をした桶に入れて婚礼の日には大切に扱われました。

 残念なことに今では様々な理由から蛤の漁獲が減っています。縄文時代の貝塚からは多くの蛤が出土しており、古事記にも登場する蛤。海と蛤と私たち日本人の間に育まれた長い歴史が、どうぞこれからもずっと続いていきますように。

NHK BS1「core kyoto 京玩具」に出演します。

2020.5.15  スケジュール, 開催中・開催予定のイベント 

【NHK BSで再放送】昨年NHKワールドジャパンの番組「Core Kyoto」にてとも藤の活動をご紹介いただきました。
NHKワールドジャパンは英語版で、日本国内ではネットのオンデマンドのみでしたが、この度、日本語バージョンが制作され、

来週木曜日、5月21日の午後2時より
NHK BS 1 にて放送されます。是非ご覧ください。
冒頭に少し登場し、後半にとも藤の活動をご紹介しています。

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